【記事】"MTV IGGY" ANARCHY REPS FOR KYOTO'S LOST KIDS / 京都の迷えるキッズのためにレップするアナーキー
http://www.mtviggy.com/articles/anarchy-reps-for-kyotos-lost-kids/
(訳)
ギャングスター・ラッパーの比喩的用法の多彩さは私を驚かし続ける。アンダーグラウンドの日本人ラッパーAnarchyはここ数年でグローバルなヒップホップの視界に現れ、日本のチャートのトップに登場するまでに成長した。彼の育った京都という街は、そのゲットーな部分よりもユネスコに保護された神道神社で知られる街だ。しかし、アナーキーの音楽を聴けば、子供はどこであろうと困難とともに育つことがあり、ヒップホップが、もがいているティーンエイジャーにとって一種の救済を意味することが証明される。
日本で国産ヒップホップ・コミュニティを構築しているそれほど才能のない他のラッパー達や、その他私が推測するにどこの国のダメなラッパー達も一緒だとは思うが、彼らとアナーキーの違いは、いかに自然にギャングスターMCの人格が彼に宿っているかという点である。一方では、彼はスキン・ヘッドにバンダナを身につけて、不良っぽい男たちのクルーと街を歩く。彼らは皆刑務所の制服のような服を着ている。しかし彼を世界中のデス・ロウのハロウィーン・コスチュームを着ているだけのそっくりさん達から分けるものは、彼がただのギャングスターを超えてその感情的な弱さを表現しようとするからだ。
ドニー・ハサウェイのサンプルに手打ちのドラムビート、そしてアナーキーの機関銃ラップを加えた彼の曲は、彼自身の人間的弱点、特に最も顕著なのが幼年期の放棄問題、を明らかにている。例えば、2008年の「Fate」なら「下駄箱に置き去りのハイヒール.../泣きはらした目で見る一般家庭.../真っ暗な家に慣れた小2.../上じゃ酒飲みの怒鳴り声」等。
このハードコア・ラッパーは京都公営住宅の中で成長した。小学校2年生の時に彼の親は離婚し、母親は姿を消した。彼はインスタントラーメンを食べ、不良少年として少年院で1年間を過ごした。
しかし幼きアナーキーは中学でラップを始め、彼の歌によれば、ホーミー達とハードに過ごしたことこそが彼を救ったのだ。「横には仲間がいて.../夢掴め働いて」。彼は、「ヒップホップはどんな否定的なこと、例えば貧しくて酷い環境で育ったことでもよいものに変えるトリックを働かす」と言っている。確かに。しかし、私の言葉を鵜呑みにしないでほしい。「Fate」(英語字幕で)あるいは「Growth」(フランス語字幕で)を見て、心から歌うハードコアの日本語ラップがどのようなものか聴いてみるべきだ。あるいは、挑戦的な趣味を捜している場合、日本語を読むことを学び、彼のベストセラーの自伝を手に取り、京都のサグ・ライフを更に理解してもよい。
アナーキーの3rdアルバム『Diggin' Anarchy』はこの夏リリースされ、世界中のiTunesで購入できる。
彼の最新のビデオ「Playing In The Ghetto」もチェックしてほしい。
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